単純な場所

sophisticated girl; plain space

アンジェラの灰

平沼橋のたもとに出現とあっては捕獲もやむなしと思わざるを得ない。アザラシが生息可能であるというなら、環境問題など存在しないも同然と云う河川である。

『アンジェラの灰』を観る。水と影の映像は美しく、常に傾いでいて心をざわつかせる。映像の計画は非常にしっかりとしているようだ。物語はと云えば、何しろ貧しく不幸なのだが大方はロクでもない父親のせいである。ロバート・カーライルは貧相な顔でこの父親を演じている。適役と云う他ない。子役はそれぞれに頑張っている。特に幼少時代は素晴らしい。それはともかく、原作である自伝からの致し方ない理由とはいえ、ここまでの展開でこのタイトルでは観客が面食らっても当然であろう。何しろ『アンジェラの灰』のエピソードはまだ登場しないのだ。

Published on: 2002/9/13

Categories: 映画