シリアナ

『シリアナ』を観る。『CIAは何をしていた？』を元ネタとしつつも、スティーブン・ギャガンの脚本は自由に描かれており、時にトム・クランシーのパロディのように振る舞いつつシリアスな告発となっている。ジョージ・クルーニーはこれでアカデミー助演男優賞となっているが、ここでは主演そのものが不在なので、そのこと自体がちょっとした風刺となっている。全般として浅薄なところがなく居住まいを正すような映画で、指摘されるまで気がつかなかったこととは言え、気になり始めると人に奨めるのが憚られる邦題が恨めしい。

Published on: 2006/8/6

Categories: 映画