進化心理学
Audibleで進化心理学の本を聞いている。『進化心理学から考えるホモサピエンス』というタイトルで、なんというか、いろいろと身も蓋もない話なのだけれど、もちろんそれなりの説得力があるのでふむふむと感心してしまう。この学域では、人間の本性を主に生存と生殖の帰結と整理していて、たとえば髪の長い女性が選好されるのは生殖に有利な健康状態がそこに現れるからであり、青い瞳が男女とも魅力的に映るのは瞳孔の動きが捉えやすく自己への関心の真偽が確認しやすいからということになる。とくにフェミニズムやリベラルの世界観とは衝突の起きやすい内容で、もちろん著者はそれに自覚的であり、こうした学究もなかなか大変そうである。気になるのは、ホモサピエンスというわり暗黙に想定されているのがアメリカ社会の範囲なのではないかと思われるあたり。
『海に眠るダイヤモンド』の第6話を観る。芸達者な人々の重厚なドラマは、やはり今クールいちばんの収穫に違いない。回を追うたび豊かに広がる物語だけれど、次回は炭鉱火災を事件とする緊迫回で全編のヤマ場となるに違いなく、ますます期待は高まる。
Published on: 2024/12/3
Categories: 本