単純な場所

sophisticated girl; plain space

落下の解剖学

『落下の解剖学』を観る。2023年のフランスの映画で尺は152分もある。『関心領域』にも出演しているザンドラ・ヒュラーが夫殺しの嫌疑をかけられた作家を演じる法廷スリラーで、しかしフランス映画のことであるから、口論は10分を越えて続き、答え合わせのような真実は開示されることなく、事実は選び取るものであり、法廷での勝利は虚しい。パルム・ドールを受賞してフランスでの興行も立派な結果だったということだけれど、こういう類の映画が評判になるというのも、さすがフランスという気がしなくもない。

主人公の息子が飼っているボーダーコリーが事件の鍵を握るのはいいとして、見るからに意識朦朧というシーンをどのように撮ったのかと思ったら、これが訓練の結果という話だからたまげる。カンヌ国際映画祭ではこの優れた演技に対し、めざましい犬の演技に送られるパルムドック賞が贈られたそうだけれど十分、値すると思うのである。

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Categories: 映画