完本 神坐す山の物語
浅田次郎『完本 神坐す山の物語』をAudibleで聴いている。奥多摩の御嶽山にある武蔵御嶽神社が母の実家で、幼い頃にここに伝わる不可思議な物語を聴いて育った経験をもとに書かれた物語ということだけれど、オーディオブックで聴くのがちょうどいい感じの怪異譚で思わず聞き入ってしまう。4代にわたる家系の物語が、人知に理解しにくい出来事に合わせて語られる。いやさすがに相応の脚色が入っているとは思うけれど、生死と虚実を行き来する語り口は一流のもので楽しめる。
米中は関税交渉での一時的な合意に達し90日を期間として双方の税率を115%緩和することが決まる。これ以前の状況がべらぼうな税率だったとして、10%、30%のレベルで関税自体は残るのだから、それでも大変なものである。人間の価値観は強い刺激がもたらす認知の歪みから逃れることができない。
Published on: 2025/5/12
Categories: 本