ジェイムズ
パーシヴァル・エヴェレットの『ジェイムズ』を読み始めている。この作家の日本での紹介は『アメリカン・フィクション』以降といってよく、ほとんど知られていないはずだけれど、本作は全米図書賞とピュリツァー賞をはじめてとして受賞多数ということで話題になっているみたい。このところ河出書房新社の本をよく読んでいる気がする。
黒人奴隷であるジムの視点から語る『ハックルベリー・フィン』を現代において書こうというのだから、白人にとってはかなり居心地が悪い世界が立ち上がってくるのだけれど、この多重の構造は無論のことただの意趣返しにとどまらない。
Published on: 2025/7/27
Categories: 本