単純な場所

sophisticated girl; plain space

ウォー・オブ・ザ・ワールド

『ウォー・オブ・ザ・ワールド』を観る。タイトルが示す通り『宇宙戦争』の翻案で、アマゾンオリジナルによるその系譜の最新作。ストーリーが主にコンピューターの画面上で展開する『Search』のような先行作品のアイディアを持ち込んだところが目新しい。

もとがスケールの大きな話であればこそ、このアイディアで実現できるおもしろい展開もあるのではないかという期待があったのだけれど、実際にはスケールアップにしたがって話は完全に破綻し、観るべきところもないまま終わる。劇場公開を目指す作品であれば、ここまで酷くはならなかっただろうと思わせるほどにストーリーは行き当たりばったりで幼稚なのである。

それなりに金とCPU時間のかかったB級映画なのだけれど、すでにして2020年代最悪との評価もあるという。アマゾンオリジナルの看板がなければ、その酷評すら存在しないだろうとして、巨大資本が陰謀論を題材にここまでレベルの低い作品を生み出してしまうことに恐ろしさがある。

Published on: 2025/8/10

Categories: 映画