単純な場所

sophisticated girl; plain space

リバー、流れないでよ

『リバー、流れないでよ』を観る。ヨーロッパ企画が得意とするタイムループものの映画。貴船神社近くに実在する旅館ふじやを舞台に、巻き戻ってしまう時間の繰り返しのなかで物語がすすむ。2分で初期状態に戻るという設定が絶妙で、ほとんど閉鎖状況ものに近い舞台でありながら、テンポよく話を展開させていく手際はさすが。

撮影は閑散期の冬場、数日にわたっているとみえて、場面によって雪があったりなかったりというロケ泣かせの状況であったようだけれど「世界線がズレている」と登場人物が積極的に解釈して進行していくあたりが楽しい。登場人物が異常事態に素早く適応して全体に陽性の基調をつくりつつ、クライマックスでうまく陰影をみせるのが上田誠の脚本のよさだと思うのである。本上まなみが旅館のおかみの役で出演しておりうれしい。叡山電車開業100周年記念ムービー『リバー、流れたあとで』が短い後日譚となっているので、こちらも観る。

Published on: 2026/1/2

Categories: 映画